スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |

『覘き小平次』  京極 夏彦・著

覘き小平次
覘き小平次
京極 夏彦

大極宮のトークショーへ向けて、未読の京極さんの作品を読んでいこうと思ってます。
大沢さんの作品の方が未読なのは多いんだけどねー。

江戸時代の怪談をモチーフに、京極風にアレンジした作品。
元となっている怪談がたぶんそんなに有名ではないせいか、馴染みがなかったなぁ〜というのが最初の印象。
『嗤う伊右衛門』は四谷怪談がモチーフっていうのがすぐわかって、登場人物とかもすぐに把握できたので、それと比べるとやや読み辛い。
まぁ、京極さんの作品で読みやすいのは巷説シリーズくらいだと思っているので、そこらへんは覚悟の上ですけど(笑)

一日中、押入れ棚に引きこもり、わずかの隙間から世間を覗く、売れない役者の小平次。
生きながらにして幽霊のように思われている。
この場面を想像しただけでも、ぞくってしてしまう。
無に等しい小平次を前にすると、人々は自分とは何者なのかという思いに囚われしまう。
巷説シリーズに登場する事触れの治平も登場し、シリーズとの絡みも分かって読んでいると二度楽しめる。
だんだんと血なまぐさくなっていき、これはこうじゃなきゃいけないんだなーと私は納得できたけれど・・・・。
小平次は究極に不器用だけど純粋で、流されて生きてきた男だったんじゃないかな。
読後は妙なせつなさが残った。
| 「か行」の作家 | 21:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

『かたみ歌』  朱川 湊人・著

かたみ歌
かたみ歌
朱川 湊人

東京のとある下町、アカシア商店街近くの覚智寺はあの世とこの世の境界という噂のある寺。
その近辺ではどうやら不思議なことが度々起こるらしい。
ホラーではなく、どこかノスタルジックな雰囲気が漂う作品。
連作になっており、最終話の「枯葉の天使」で心をじーんとさせてくれる。
この本を通して感じたのは、作者の人を見つめる優しい視点だ。
ハッピーエンドの作品はほとんどないけれど、それでもどこか温かく感じさせてくれる物語が多くて、“人を想う気持ち”の優しさが滲み出している。
作者の朱川さんって、きっと心の温かい方なんだろうなぁ〜と想像してしまいます。

この連作では「幸子書店」という古本屋の芥川龍之介似の老主人がいることで、話に厚みが出ているような気がする。
話の中では主人公ではなく脇役だけれど、本全体を通して読んでいくと実は主人公だったことに気付かされるはず。
不思議な話それぞれに一つ一つ意味があったのね。

お気に入りの話を少し。
『夏の落し文』では弟を想う兄の心、兄を慕う弟の気持ちにほろりとさせれた一番のお気に入り。
『おんなごころ』では身勝手なおんなごころと、母の強さを持つおんなごころの対比に女性としてせつなさを感じた。
| 「か行」の作家 | 22:48 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |

『レヴォリューションNo.3』  金城 一紀・著

レヴォリューションNo.3
レヴォリューションNo.3
金城 一紀

“ゾンビーズシリーズは面白いよ!”といろんなブログに書いてあるから、ぜひぜひ読みたかったの。
やっと、読めたぁ〜。
やっぱり、みなさんの感想の通り面白かったです♪
ザ・ゾンビーズの三話を掲載されています。
なんでしょうね、この読み終わった後の爽快感とせつなさは。

「君たち、世界を変えてみたくはないか?」という言葉に奮起された男子高生たち。
とっても低い偏差値のとある男子高校の隣は、誰もが憧れる聖和女子高。
その女子高の学園祭にあの手この手を使って、なんとかもぐりこもうとする。
その目的のために集まったのが“ザ・ゾンビーズ”。
この仲間たちが最高なんだよね。
男同士の友情ってどうしてこんなにいいんだろ。
果たして、成功するのでしょうか・・・・?(笑)

高校生の年代って一番ムズカシイ時期。
そんなときにこんなにいい仲間に出会えるなんて、舜臣、南方、萱野、ヒロシ、アギー、山下たちはなんて素敵なんだろう。
うらやましいなぁ〜。

『フライ,ダディ,フライ』が番外編で、続編が『SPEED』になるそうです。
『SPEED』は未読なのでまた読みたい本が増えました♪
| 「か行」の作家 | 23:12 | comments(4) | trackbacks(1) | pookmark |

『人生ベストテン』  角田 光代・著

人生ベストテン
人生ベストテン
角田 光代

昨年、角田さんが直木賞を受賞してからの第一作目だったそうな。
6つの短編集です。
ピンクの装丁がかわいいなぁ〜と思い、手にとってしまいました。

タイトルにもなっている『人生ベストテン』は20代、30代の女性なら共感でき、40代なら現実を見ているように感じられるのではないかしら。
私は将来のヴィジョンを見せられたような気がしましたよ。

もうすが40歳の未婚の働く女性の鳩子。
中学の同窓会が開かれ、当時好きだった彼が来るということで気合をいれて参加する。
★服はクロエ、バッグはアンテプリマ、靴はセルジオ・ロッシ、時計はカルティエ、そして化粧はボビー・ブラウン。
どれも働く女性が好む上質の品物ばかりで、すごく現実的な女性像。
鳩子の同僚の女性も未婚の三人はそれぞれで、
★野村麻由美は未だにナイスクラップとドゥファミリィを愛し・・・・。
★菅田さおりは「ハレ」と「ケ」が大事だと言って、休日にはアナ・スイとヒステリック・グラマーを着る。
もう一人は忘れた(笑)
ドゥファミリィ好きだし、最近はヒスも好きなんだよね〜、私。
このまま行けばあと10数年後に私は、鳩子になるかもしれないし、麻由美になるかもしれないし、さおりになるかもしれない。
そういうヴィジョンを見せられた気がした。
そんなときには自分の人生を振り返って、鳩子のようにベストテンを決めたりするのかなぁ〜!?

角田さんはファッションがお好きなのかな。
この鳩子と同僚の女性像を好むファッションで表していて、それが的確で分かりやすい。
私の中で簡単に分類分けをすると、クロエを好む人はキャリア系、ドゥを好む人は少女系、ヒスを好む人は奇抜系そんなカンジ。
角田さんは女性の心理を書くのが上手いな〜と感じた作品でした。
他の短編は・・・・よく覚えてないの(笑)
| 「か行」の作家 | 20:23 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

『写楽・考』  北森 鴻・著

写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル〈3〉
写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル〈3〉
北森 鴻

異端の民俗学者・連丈那智シリーズの第三弾です。
那智にふりまわされっぱなしの助手・内藤三國と、二作目で新たに助手となった佐江由美子も登場します。
教務課の狐目こと、高杉さんも今回から準レギュラーからレギュラーに格上げになったような。

四篇からなるこの作品。
ますます三國くんの受難が多くなっているようで、「そのうち、歯の一本どころじゃすまなくなるのでは?」という気がするのですが(笑)
彼の打たれ強さには感心しますが、もうちょっと大人の男になってもらわないとね。
このままじゃ、一生、那智にこき使われちゃうぞ〜!!
由美子は那智にだんだん感化されてきているし、那智のこととなると狐目さんは案外いいヤツだったりするし。
那智って敵を作るだけじゃなくて、絶対的に味方になってくれるよな人を惹きつける力があるのかもなぁ〜なんて思ったり。

民俗学的なアプローチが分かるとこの話は面白く感じられると思うけれど、そうじゃないと楽しめない作品です。
民俗学は想像の学問というところがあるから、ミステリーと相性がいいような気がします。
タイトルにもなっている『写楽・考』はタイトルそのものがある答えになっているというもので、「そんな手アリなのね〜!」と思ってしまいました(笑)
最後まで読まないと何についての答えなのかは分からないので、ネタバレにはなっていないはず。
私は楽しめた作品でした。
| 「か行」の作家 | 22:25 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |

『密室の鎮魂歌』  岸田 るり子・著

密室の鎮魂歌(レクイエム)
密室の鎮魂歌(レクイエム)
岸田 るり子

図書館でジャケ借り。
ぱっと目に惹く、髑髏が奇妙な旗を持った絵画の装丁の本。
この絵画がこの小説の軸となるもので、まぁ楽しめたかな。

第14回鮎川哲也賞を受賞した作品になります。
デビュー作としては、いい方なんじゃないかしら。
すごい!と思わされるトリックや、犯人じゃなかったけどミステリーの王道をいってます。
髑髏の絵画のモチーフがよかったかな。

だれにでも同情し、シンクロしてしまう麻美。
麻美の高校時代の友人で、夫の鷹夫が失踪してしまった由加。
対照的な双子、食欲旺盛で反発をしたがる雪乃と言葉を話さない美形な真之介。
麻美の大学の同級生で、その母親で人気の画家である麗子と、イタリアンレストランのオーナーである一条哲。
ミステリーにもってこいの設定ですよね(笑)

自己中心的な女性が多いなーって思ってしまった。
麻美みたいに同情的な女性はそんなにいないような気がするけど、人がいいのかな。
分かり合えない親子の関係って、ツライものがある。
そんなことを思った作品でした。
| 「か行」の作家 | 19:32 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

『フライ,ダディ,フライ』  金城 一紀・著

フライ,ダディ,フライ
フライ,ダディ,フライ
金城 一紀

前から読みたかったんだよね〜、この本。
V6の岡田准一と堤真一の主演で映画化されていましたよね。
原作を読むと、在日三世の朴舜臣(パク・スンシン)役を岡田くん、冴えないサラリーマンの鈴木一役を堤さん・・・・う〜ん、原作を読んじゃうとちょっと違うかなぁ!?

金城さんの作品は初読みでしたが、テンポのいい文章が読みやすく感じました。
そして、スッキリとした読後感、これいいですねぇ〜。
在日三世という世界、日本と韓国といった複雑で難しいことを書いているのに重くならない。
でも、何か考えさせられるところがある。
これってすごいことだよね。

大切な娘を不良高校生に傷つけられ、復讐を誓った鈴木。
相手はボクシングの高校チャンピオンだった。
ひょんなことから知り合った舜臣に喧嘩のいろはを叩き込んでもらうこととなる。
娘のことだからこんなになりふりかまわず一生懸命になって、頑張ることが出来る。
娘を守りたいという気持ち、父親ってすごいんだね。
爽快感のある話でした。


ひとりごと・・・・
在日でも日本に住んでいれば、同じ人間だもの、一緒なんじゃないかな〜と私は思うんだ。
そんなに重く感じなくてもいいのに、どこか構えちゃったりするのかな。
ソニンちゃんを好きな人って多いよね?(私は好き。)
それはひたむきに頑張っている姿を応援したくなるからで、在日とかそんなの関係ないと思うんだ。
グランパスの安英学くんもそうだし。
若い人の世代では、在日とか日本人とかそういう垣根が低くなってきていると思うんだけどなぁ〜。
許しがたい間違ったことをした過去はあるけれど、それはそれを行った世代でわだかまりは留めておいて、その下の世代にはもっと違う関係性が築けると思っている。
| 「か行」の作家 | 21:41 | comments(4) | trackbacks(1) | pookmark |

『この本が、世界に存在することに』  角田 光代・著

この本が、世界に存在することに
この本が、世界に存在することに
角田 光代

本を巡る物語の9つの短編集です。
この本を読んで一番感じたのは「角田さんって、すごく本が好きなんだなぁ〜」というあたたかな気持ちでした。
本に対する愛情が伝わってくるのですよ。
こういう作家さんが書く本には絶対ハズレはないはずっ!と思って、角田さんの著作をたくさん読んでみたくなっちゃった(笑)

「ミツザワ書店」
町にあるこじんまりとした小さな書店。
いつもレジの向こうにはおばあちゃんが座って、本に夢中になりながら店番をしている。
ある小説の新人賞を受賞し、作家デビューが決まった男性が授賞式に思い出した場所はこのミツザワ書店だった。
「ちょっと前まではこういう町の書店しかなかったよなぁ〜」と懐かしい感じを憶えた。
今ではちょっとした大きな町になると大型書店が進出してきて、こういった町の書店が閉店してしまっている。
それを思うと・・・・ちょっと悲しいかな。

「不幸の種」
本を読み返すと、同じ本でも違った印象を受けたり、幼い頃には分からなかった事に気付いたりと新しい発見がある。
本がかわっているのではなく、読む側の自分の成長度合いによっていろんな意味を受け取れるようになる。
あのころは不幸な話だと思っていたのに、本当はそうではなかった物語の深さに気付けるようになる。
私は本を読み返す習慣がなく、こういう感じを受けたことがまだない。
だけど、この物語を読んでからは「本を再読するのもいいものなんだな〜」という気持ちになった。

この短編集を読むと、自分と本との出会いについてついつい考えてしまうのではないかしら?
私と本との出会いは、小さい頃に母に読んでもらった地域に伝わる昔話(あいちの巷説集みたいなシリーズ)かな。
絵本ではなく、ちょっと教訓が入ったような昔話が好きだった。
だから、大人になった今でも巷説が好きだったりするのかも。
自分の本のルーツなどを思い出してみたりしちゃうね(笑)
自分の大切な一冊になる本に出会える日まで、ずっとずっと読書は続けていきたいな。
いつかきっと見つかると信じているの。
| 「か行」の作家 | 22:11 | comments(0) | trackbacks(2) | pookmark |

07
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--
Profile
Sponsored links
New entries
Archives
Categories
Recent comment
Recent trackback
Recommend
Recommend
Together/あかり/Fall Back
Together/あかり/Fall Back (JUGEMレビュー »)
MONKEY MAJIK,Maynard,Blaise,tax
この曲好きです!
Recommend
Single Best (DVD付初回限定盤)
Single Best (DVD付初回限定盤) (JUGEMレビュー »)
柴咲コウ,RUI,KOH+
買いました!
Recommend
ドアラのひみつ かくさしゃかいにまけないよ
ドアラのひみつ かくさしゃかいにまけないよ (JUGEMレビュー »)
ドアラ
ドアラの本が出ます!
大好き♪
Recommend
Blog People
BlogPeople検索
Amazon
Mobile
qrcode
Links
Others
無料ブログ作成サービス JUGEM